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大道 英樹
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 105, p.302 - 307, 1995/00
被引用回数:18 パーセンタイル:83.28(Instruments & Instrumentation)イオンビームを利用した有機機能材料の創製に関しては、目的とする機能に沿ったポリマーの合成とイオンビームのエネルギーの選択が重要であることを強調し、これまでの当研究室の研究の中から2例を紹介した。まず、放射線に対して感受性の高い樹脂として知られるCR-39に核種あたり11.4MeVの高エネルギーの重イオンビームを照射して多孔膜としたのち、当研究室で開発したゲルを孔の部分に化学結合させた。その結果、ゲルの示す体積相転移温度を挟む0Cと60Cとの間で孔のサイズを再現性よく変化しうることを示した。次に、非線形光学性の期待されるジアセチレン化合物についてLB法により多層膜としたのち、数keV程度の低エネルギーのイオンビームを照射すると折れ曲がった構造から伸び切った構造に配置を変えつつ重合し、結果的に配向性の揃った薄膜が得られること及びこの薄膜が3次の非線形性を示すことを明らかにした。